怖れるに足ることがあるとすれば
「真珠採りが始終サメにおびえていたら、真珠を手に入れることなどできない。」
13世紀のペルシアの詩人、サーディーの言葉をあげて、「恐怖」について考察しているのは、グレイリング先生。イギリスの哲学者。
「考える快楽」(NHK出版)という本で、彼のさまざまな思考方法を知り、自分の人生までふりかえることができます。
「哀しみ」「死」「裏切り」「慈悲」「希望」「嫌悪」など、たくさんの項目について、古い学者や文学者の残した言葉をとりあげて、自身の解釈が綴られており、一般向けですから比較的わかりやすい文章。
こんなふうにも考えていいんだと思えると、気持ちがラクになるものです。
未来のために、人類古来の知恵を、使えるものなら使わなくては^^
「恐怖」の項目では、
「恐怖は認識力をゆがめ、なにもないところに障害物や怪物を勝手につくりあげる」ので、恐怖心にとらわれると思考は停止するとしながらも、
「恐怖心は、それに耐えるために存在する。おそれるからこそ、人は勇敢になれる。」と書いています。
そして、
「生きるのはたった一回のみであり、
わたしたちは真珠を手にいれようと挑まなければならない。
さもなければ、後悔しながら生きつづけることになる。
そして、もし、
この世界でおそれるに足ることがあるとすれば、
それは、最後に後悔しながら一生を終える原因を
自分でつくるような生き方をすることである。」 と。
…今週は、横浜の読売文化センターに珍しいお客様を迎え(詳細は後日紹介しますね)、また講義の後に、数名の受講生から、手相に対する考え方や、これまでの人生について聞く機会に恵まれました。
手相を学ぶ方には、自分の人生に関心が深い方、苦労された方、それでいて前向きな方が多いのを再認識。わたくしも、占いに関わるとはどういうことなのかと改めて考えさせられ、有意義でした。協力くださった皆さん、ありがとうございます。
そして、本当に怖いのは、不安や妄想から作り上げた恐怖のイメージではなくて、後悔して一生を終えるような生き方を自分ですることなのだ、というこのグレイリングの文章も、むくむくと思い出されてきたのです。









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