剋されると悪いの?
算命学の陽占の星の話。
今日、五行(木→火→土→金→水)の「相生」(生じる・生じられる)、「相剋」(剋す・剋される)、「比和」(同じ五行・対等)について話していて、
剋す(木が土を剋す、火が金を剋す、土が水を剋す、金が木を剋す、水が火を剋す)「相剋」関係を、「きつくてよくない」と思っている人もいることに気付きました。
「相剋」というのは、相手を意識する関係。「相生」というのは、無意識でいられる関係。
剋されるというのは、相手を意識しないでいられず、そして弱められるという気の流れですから、快適なものではないけれど、時と場合と場所によっては、必要なこともあります。いじめられ、鍛えられてこそ、成長できる場合もあるわけですから。
たとえば、火性の「調舒星」の人が、自分を剋す水性である「龍高星」「玉堂星」を、先入観から嫌うともったいないですよ。山火事にならないように、適度な水(冷静さ、智恵)が必要な時もあります。
また、自分の陽占命式を見た場合も、中央の星と、四方の十大主星それぞれとの間に相生、相剋、比和いずれかの関係が成り立っていますが、これも、必ずしも「相生」のほうがラクでいいとは限りません。
特に、中央から見て、北(親・目上)と東(社会)は、相剋関係になっていると、しんどくても、長い目で見れば、精神的に成長しやすい形です。
親というのは、気持ちのどこかで意識し、しんどくても乗り越えていくもの。また、社会や職場からは、ある程度鍛えられて成長していくのが、自然な姿ととらえるのです。(だから相剋だと幸せだとか相生だと悪いとかではありません)。
相生だらけですと、甘えが出て、(してもらって当然となり)感謝の気持ちが生まれず不満を感じたり、(こんなにしてあげているのに)報いがないと感じて消耗したりもしやすいのです。
西(家庭)と南(目下・子供)とは、助ける・助けられる相生関係が自然だけれども、けれど、ここも、相剋なら「悪い」というわけではないのです。
息の長い人気者の仲間由紀恵さん(1979.10.30生まれ)の命式を例にとると、
中央の主星が、理性的な冒険者気質の「龍高星」(水性)で、南は、自意識の強い魅力星「禄存星」(土性)。主星が、南から剋されている関係。
仲間さんのまわりには、魅力的で目立ちたがり(禄存星)の若者が寄ってきて、仲間さんは優しく彼らの面倒を見てあげる(禄存星)でしょう。そして自分自身も、周りの人たちのために頑張って(禄存星)注目されていたい(禄存星)という思いの強い人。
が、この「禄存星」にこだわりすぎると、本質の「龍高星」(改革創造性)は、相剋なので、少々しんどい。なんとなく不自由と感じやすく、もっと人の目にとらわれずのびのび学んだり創ったりしていきたいこともあるでしょう。
けれど、このスムーズにいかない相剋があることによって、仲間さんは鍛えられ、精神的には成長していく、ということも言えるのです。
嫌うなかれ、相剋^^
ただし、いつでもすべてが相剋というのではきついですけどネ。(そんな時は、一瞬逃げ出すのだってアリ)。
いずれにしても、命式にしても、手相にしても、運命学というものは、自分や他人の運勢に点数を付けてランク付けするためにあるのではなくて、宿命の特徴をとらえてよりよく生きていくために活用すべき道しるべであることを忘れてはなりません。
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あきこさん、ブログを読んでいただきありがとうございます。
なにかほんの少しでもお役にたてたのなら、嬉しいです。
>辛くてもいいじゃないかと思うと相手にありがたいとも感じることができ心が軽くなりました。
この部分、ハッとして繰り返し読ませてもらいました。
なかなか言えない言葉ですが、そう思えたら一歩先へいけたのかもしれませんね。
わたしもこの記事を書いておきながら、感情が勝るとつい忘れ煩うこともあるので^^ 今、あきこさんの言葉に会えてよかったです。どうもありがとう。
それから、
剋される側だけでなく、剋すほうも、程度の差はあれエネルギーを消耗するものなのです。
縁はなにかしら意味あること。
あまり辛いときは逃避してほしいですが、渦中の関係が未来のあきこさんにプラスとなりますように願っています。
投稿: 恵美花 | 2012年9月16日 (日) 23:28
逃れられずもう本当にお手上げといった感じでした。
しかし相克という意味を教えていただきこんなに心離れないというならばきっとそれも今の自分に必要なものがあるのだとはっとさせられ、涙がでました。辛くてもいいじゃないかと思うと相手にありがたいとも感じることができ心が軽くなりました。
ありがとうございました。
投稿: あきこ | 2012年9月16日 (日) 10:14
ありがとうございました。
私は今まで結構切り替えが早いほうで大抵の悩み事は思い煩うということがないほうなのですが、ある人については頭ではその人と私の違いのうえでいい関係を築こうと納得しているのですがなぜか感情はコントロールが難しく相手のことばかり気になって正に弱ってしまいました。占い師のかたに頼ったところ私が剋される関係とのことでした。アドバイスをうけとめ前向きであるにもかかわらず相手のこととなると暗擔たるおもいから
投稿: あきこ | 2012年9月16日 (日) 09:55
ククイさん、
悶々病…、おつらいですね。
土と水というだけで他がわからないので詳しく言えませんが、
本来、土も、水も、この世界を構成する要素で、互いに潤いを与えたり、氾濫を防いだり、役立ちあっている部分もあるはずです。
互いにある部分では必要があって、いっしょになって、生を受け、また生を授けた流れ。
生じあう関係よりはきついので、あまり無理もよくありませんが、けれど、
ただでさえ、お子さんが生まれたばかりで大変なところに、マイナス部分を背負いすぎて、心労増されませんようにと願うばかりです。
お水は、流れているものですから、コントロールむつかしいところありますね。滞ってしまうとくるしく感じてしまう。氾濫もつらい。
自然な流れを取り戻せますように。
投稿: 恵美花 | 2010年2月28日 (日) 18:50
はじめまして。私は今悶々病でとってもつらい日々を送っている主婦です。なんとか、この悶々から抜け出せないかとあらゆる言葉を求めながら検索していると、このブログに出会いました。私と私の旦那は土と水の相克関係、そして生まれたばかりの娘も水・・・。私の母も土・・。結婚してから、出産してのこの4年間も踏んだり蹴ったり。どこをとっても合わない。占いに飛びこめば4件共に同じこと言われ。陰陽五行を知って、そりゃ占いで同じこと言われるわと思いました・・・とにかく、悪いのはわかります。でも誰もその克服法やだから悪いというばかりで良くな受け止め方を教えてもらえず毎日暗い気持ちになるばかりでした。というより、子育てにも悪い影響を与えていて。そんなときこの記事に出会って少し楽になりました。ありがとうございました。まだ完全にはスッキリしてませんが、少なくとも納得できました。ありがとうございます。
投稿: ククイ | 2010年2月25日 (木) 01:01
まるさん、コメントありがとうございます(^^
わたしの書いたことが少しでもお役にたてたなら大変うれしいです。
占いは、自分の役にたててこそ。
自分自身、運命学を学んだことで生きるのがラクになったので、そういうプラスの使い方を、少しでもお伝えできればと力を尽くしています。
思うように伝わらずもどかしいときもありますが(゚ー゚;
お医者さんでも、複数の意見を聞くような時代なのですから、占いにしても「?」と感じたら、別の人にみてもらったり調べたりするのもアリですね。
>「剋」もがんばります!
この言葉にわたしも元気をいただきました。
マイペースで、がんばりましょうネ。
投稿: 恵美花 | 2009年12月17日 (木) 23:21
ありがとうございます。この記事を読んで、とても気持ちが軽くなりました。算命学をみてもらったのですが、結局、占った人の考え方が星の見方にもそのままでていて、ネガティブな伝えられ方をした場合、それが合っているのか正しいのかもわからないし、その占い師がどういう意図で言っているのかもわからないですよね。なまじ当たっているだけに、占い師の判断が自分の考えにも影響を及ぼすと思うんです。占ってもらったことが間違っていた場合、余計なことで悩む時間が増えちゃうことにもなります。占いやってる親友だと思ってた人のアドバイスが最近まちがっている、とはうすうす気がついてたんですが、間違いを訂正するまで占いを専門に勉強するのも、時間のロス。占い師になりたいわけじゃないから・・。ただその人にいわれた「のろい」のような言葉をこころからとりたかっただけ。・・この記事をよんで、相克の関係が鍛えられるというとらえ方をしてみたら、きついけど確かにそうだな、と思えて、なんかつかえがおりたようにおもいました。
ひとに元気を与える占いと、人を悩ます占いとがあると思いますが、この記事は元気をくれました。ありがとうございました。「剋」もがんばります!
投稿: まる | 2009年12月16日 (水) 16:52