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2013年2月24日 (日)

迷いの出口。

1302231_2まだ寒いけれども、昼間の日射しには春らしさが感じられるようになってきましたね。

自由が丘からも歩いていける九品仏浄真寺へお参りしてきました。ご近所なので、年に何度か参ります。

広々として、静謐な空気が漂っています。平日ならたいてい静か。桜のシーズンが華やかですが、今しばらくはささやかに花をつけている梅の花が主役。

本堂前で手を合わせると、こころがシーン。

たえず頭にあるあれやこれや、追われるような心持ちが一瞬払われて、少し哀しいような安らかな感覚に満たされました。

哀しいって変でしょ1302232うか。了解感とでも言うような感覚というか。ひとときの心の平穏が有り難かったです。

時の歩みは止まらず、現象は移り変わり、人や自分の想いも変わってしまう。けれども、自分の魂の置き場というものは、幼い頃と変わらぬところにあるようにも感じられます。

 迷い

 どんなに知らない町からも
 人づてに帰ってくることができる
 しかしこの迷いの出口は
 誰も教えてくれることができない

 どんな鳥でも
 鳥でさえあれば
 飛ぶことを許されているのに
 この迷いは
 にわとりのように
 空の広さを求めようとしない

 空でさえもう
 迷いを解きほごす深さを失ったようだ

…ふと開いてみた葛西洌さんという方の詩集に見つけた「迷い」という詩。最初のフレーズに惹かれました。何に迷っているかさえ明確ではない「迷い」。その出口を知りたくても、(自分以外の人は)「誰も教えてくれることができない」。その不毛感。そのむなしさを思うことがわたしにもあります。けれども、詩は、こんなふうに続きます。

 そんな時は
 目をつぶるだけでよい
 目をつぶると 
 はじめも終わりもないまして
 ひかりも闇もない
 季節の流れに
 球状の白い果実を見ることができる

 その苦い味と迷いの狭間を
 烏賊のように斜めに泳ぎぬけると
 ふいに身体がほぐれるような
 やさしさに出会うこともある

 あれはきっと風なのだ
 吹き抜けたあとのけだるさで
 それがわかる

 それからきのう
 汗にまみれて掘り起こした
 土器のかけらに刻まれた
 深くつめたい国の神話なのだ

 誰もが知っていそうで
 誰も思い出せない文字のような
 この迷いの 深さの予感

 顔中のひげを伸ばしたまま
 すこしあかるい夜の部屋で
 きみはいつまでも謎ときをつづける

 *「葛西洌詩集」(土曜美術社出版販売) 

…目をつぶるというのは、「迷い」から逃げることではないでしょう。「迷いの狭間を」「泳ぎぬけると」、「ふいに身体がほぐれるような/やさしさに出会うこともある」と。

いつもいつも出会えるわけではなく、それほど迷いは深いのだけれども。思索や苦悩、すぐに結果の出ないような行為の積み重ねがあるから、また、ときに「やさしさ」と感じられる了解感に出会えるのではないでしょうか。

1302123_2深い謎を解きつづける。なにか、生きるという行為を見るようで、この詩に慰めを得ました。最終連で、「すこしあかるい夜の部屋」と、部屋の少しの明るさが希望のようにも感じられます。

少々おカタクなったので、最後はくまもんの写真で(゚ー゚)

来週末ははや三月。このところ、受講生や修了生の方たちから、3、4月のイベント出演のお知らせや相談が続き、♪もうすぐ春ですね、愉しげな蠢めきが感じられてきました。

いつもありがとう☆今日の占いblogランキング☆

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